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お正月に見た映画①『惑星ソラリス』

お正月に見た映画の感想を忘れないうちに書こうというやつ。

ひとつめは『惑星ソラリス』。1972年公開の旧ソ連SF映画です。監督はアンドレイ・タルコフスキー。原作はスタニスワフ・レムSF小説ソラリスの陽のもとに』。

ネタバレしてます。


Trailer: Solaris

 

あらすじ

近未来、未知の惑星ソラリスの軌道上に浮かぶ宇宙ステーションで異常事態が発生。その調査のために科学者クリスは地球を出発する。到着したステーション内は荒れ果て、先発の3人の科学者は皆、狂気の淵に立たされていた。そして、クリス自身も数年前に自殺したはずの妻ハリーの姿を目撃し、言い知れぬ衝撃を受ける。だがそれは、人間の意識を反映して具現化させるソラリス表面のプラズマ状の海の仕業だった……。

惑星ソラリス - 作品 - Yahoo!映画

宇宙に進出した人類が初めて接触した知的生命体は、声を発しない「海」だった。ソラリスの海は人間の潜在意識を読みとって物質化し、本人の前に送り込んでくる。

主人公クリスの場合は10年前に自殺した妻。作り物とはいえ、普通に意思疎通ができる。はじめは宇宙ロケットに乗せてぶっ飛ばしたりしてたクリスだったが、何度も現れる妻とかつてのように愛し合っていく。

しかしある日、妻は置き手紙を残して姿を消してしまう。

自分の存在が夫クリスの迷惑になっていると感じ、他の科学者に頼んで「消してもらった」そうだ。再び「自殺」してしまった妻に大きなショックを受けるクリス。一方、クリスの脳波をX線で「海」に送る実験が行われ、ソラリスの海にはいくつかの小さな島が出現する。

「君はもう地球に帰った方がいい」と助言を受けうなずくクリス。ここで画面が暗転。

穏やかに流れる川、草原、クリスの家と地球の風景が映し出される。父親に出迎えられるクリス。

カメラが引いていく。あれ?ここは…ソラリスの海に浮かんだ小島!?でエンド。

感想とか考察

宇宙ステーションの科学者たちは「海」が創り出す物を「客」と呼んでいる。

クリスに対して「『客』とは深く関わるな」「君の場合は親しい人間でよかった」などと発言していることから、ステーションの荒廃の原因は「客」にあることが想像できる。

先にステーションに滞在していたクリスの友人は、クリスが到着した日に自殺したらしい。友人が遺した遺書ともとれるビデオには友人の「客」とおぼしき子どもが映っている。ビデオの中で「これは良心の問題なのだ」と語っていた。

友人が自殺した理由は?本当に自殺なのか?殺したのは誰か?なにも明かされません。

ラストについて。クリスは「海」が創った家に帰ったのか?あのクリスが本物である証拠は?実験でより高い知性を得た「海」が、地球ごと創ってしまったのか?

では、ステーションに到着したクリスは本物なのか、それとも「客」なのか?

登場人物全員作り物だったりして…。など、妄想が止まらない映画です。

 

考察サイトでは、原作との比較とか、当時の社会主義が云々とか、テーマをめぐって監督のタルコフスキーと原作者のレムが大げんかしたとか、人によって解釈に大きな違いが見られました。

その中で一番しっくり来たのが「視聴者が観て感じたことが答え」というものでした。

SFというよりSFミステリーという感じ。考察というか妄想すると楽しいけど、観てる間はめちゃくちゃ眠いです。

その他

劇中、未来都市の演出として首都高を走るシーンが流れる。


Solaris Full Highway Scene

急に日本語の看板が出てくるからびっくりして目が覚めた。

「チューブの中を車が走る」みたいな未来感が当時の日本にあったのかな。

監督のタルコフスキー氏は若い頃から日本に関心があって、黒澤明の映画が大好きだったらしい。

 

あと、私がこの映画を借りたきっかけは海外ドラマ『クリミナル・マインド』の天才キャラが「今度○○で『惑星ソラリス』の上映会をやるんだ!」って熱弁してて興味を持ったのがきっかけです。

 

 

惑星ソラリス HDマスター [DVD]

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ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF 237)

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